沖アミとは
沖アミ(南極オキアミ)とは、オキアミ目に属する甲殻類の総称です。
見た目はエビのような姿をしていますが、厳密にはエビとは異なりプランクトンの一種になります。
プランクトンというと水中を漂うごく小さな生き物と思われると思いますが、正規の定義は水中を漂うプランクトンのうち、遊泳能力を持たない生物のことを指します。
プランクトンの中でオキアミは最大で3cm~6cm程度にもなり、ほかのプランクトンと比べるととてつもなく大きなものと言えます。
このオキアミが南極海の生態系において、比較的少ない生物量でありながら全生態系に大きな影響を与える最も重要な生物種になります。
オキアミは南極海において非常に大きな現在量を持ち、全生態系に大きな影響を与えるキーストーン種です。
成長すると体調3cm~6cm程、重さが約2グラムまで成長します。
生息範囲は海水面から数千メートルの深海までで、オキアミは巨大な群れで泳ぎます。
群れの大きさは6kmに及ぶこともあります。
地球上のオキアミは群れを成しており、正確な数の把握は困難なことから、沖アミの重量はトン数であらわされます。
世界中の海全体では、5億トンものオキアミの資源があります。
全世界でのオキアミの漁獲数量は約200万トン程で南極海の海洋生物自然の保存に関する国際条約(CCAMLR条約)により資源管理が徹底されています。
沖アミの種類はどのくらいあるのでしょうか?
世界中の海で11属85種が確認されており、日本近海では9属45種が確認されています。
現在全世界中の海で生息しているオキアミの数は約5億トンと言われており、海中での資源の豊かさが理解できると思います。
近年でも新種の発見が続いており正確な生態数は知る由もない莫大な数ということしかわかっていません。
オキアミは、どこに住んでいる?
地球上でもっとも寒いといわれる南極大陸、大陸の98%が氷で覆われており、年間の平均気温が-50℃になる場所も存在します。
沖アミが生活している海域は南極周回流と東風皮流という大きな2つの海流が流れており、この2つが交わることで潮目ができます。
上層は冷たく、中層は暖かい海水、低層は非常冷たい海水と、3層構造になっており、中層の暖かい海流に栄養分が集まり、そこに植物性プランクトンが発生し捕食して成長しています。
非常に冷たく汚染されていないクリーンな海域で生活をしているということです。
南極大陸の資源保護のために
南極半島周辺のオキアミ漁漁船の数の増大に伴い、1982年、南極海洋生物資源保存委員会(CCAMLR)が設立 されました。
現在、CCAMLRはこれらの海域においてオキアミ漁を管理し、南洋周辺エリアに渡って捕獲量を制限しています。
このような管理対策はオキアミの捕獲量の規制には効果があるものの、ペンギンやその他の捕 食動物の狩猟ニーズは十分に満たしていません。
CCAMLRはこの海域内の全ての生物多様性を守る指令を出しています。
また、委員会は食物網の基礎を形成するオキアミを守ることで、南洋を守らなければなりません。
人の漁船によるオキアミの実際の漁獲量はオキアミを餌とする全ての動物によって自然に食される量のわずか0.06%から0.13%程度です。
オキアミはクジラの主食として知られています。
クジラは大きな口を開け一気に海水ごとオキアミを飲み込んでしまいますが、オキアミの殖能力は極めて高く、大きな群れの構築を繰り返します。
クジラだけではなく、その他海洋生物の餌として、オキアミは海中の食物連鎖の重要な働きをしています。
沖アミの繁殖能力
沖アミには大きな脂肪沈着を形成する能力がありませんので、冬になると流氷の下に生えている藻に寄り添って生存しています。
この行動により、夏の間に大量に捕食されたオキアミも冬の間に個体数を増やし回復することができます。
また、雌のオキアミは一度に6,000個から1万個程の卵を産卵できるため、繁殖能力は壮大です。
オキアミは代謝を遅らせることで餌がなくても約200日間生存できる能力を持っています。
いつ、どのようにオキアミは漁獲されるようになったのか?
昭和50年(1975年)頃、南氷洋の捕鯨が厳しくなってきた最中、旧社名大洋漁業、現在のマルハニチロが南氷洋で新たなるたんぱく資源の確保の目的で操業が始まりました。
アミとは?
三陸アミエビ
弊社取り扱いのアミエビは、岩手、宮城の三陸海岸沖にて3t~5t小型船での操業水揚げを行っています。
※漁風景模様 水揚げされたアミエビは入札を経て当社指定の凍結工場へ向かい当社基準の仕立て加工を行います。
鮮度の良い状態で工場に入ったアミエビは原料、水を入れおおよそ15Kgの仕立てに仕上がります。
凍結後、輸送梱包を行いトレーラーなど大型トラックにて九州へ到着します。
その後、弊社工場にてカット加工を行い小売店へ配送しております。
三陸海岸でのアミエビ | アミエビ漁の風景 |
新鮮なアミエビ | 収穫されたアミエビ |
港での水揚げ風景 | 港での水揚げ風景 |
水揚げ直後のアミエビ | 凍結されたアミエビ |
中国アミ 中国アミエビ紹介
中国アミエビは山東省山東半島北側の威海、石島の沖合が漁場になっており20tクラス以上の漁船による中層曳きが行われます。
漁期は2月後半~4月末、11月に行われる秋アミ漁と2度あります。
漁期によって沼岸の浅場で網を曳くことがあり海産の泥、魚類が混じる事もありますが、近年不純物も少なくなり使用頻度も高まってきています。
中国アミ | 漁港で水揚げ後即冷凍庫へ |
漁場の風景 | 漁場の風景 |